重防食塗装とは?一般塗装との違いや耐用年数を延ばすブラスト処理の重要性

重防食塗装とは?一般塗装との違いや耐用年数を延ばすブラスト処理の重要性

重防食塗装とは?耐用年数を延ばすブラスト処理の重要性
塗装には様々な種類がある事をご存じですか?
屋外で使用するものは雨や紫外線などにも耐えられる「屋外塗装」、臨海部など塩害が想定される環境下で使用するものには「耐塩害塗装」。

この様に製品は使用する環境に合わせて最適な塗装を選ぶ必要があります。
もし環境に合わない塗装を選んでしまうと、わずか数年でサビや塗膜剥離が発生し、莫大なメンテナンス費用が必要となってしまいます。

道路、橋梁、電波塔、プラントなど簡単に作り替えることができない大型構造物に最適とされるのが『重防食塗装』です。

本記事では創業80年以上にわたりサビを防ぎ続けてきたプロの原田鉄工が、構造物を長寿命化させる「重防食塗装」について、仕様例、一般塗装との違いやメリット、性能を大きく左右する「ブラスト処理」の重要性まで詳しく解説します。

重防食塗装とは?

重防食塗装(じゅうぼうしょくとそう)とは構造物の長寿命化」と「メンテナンス周期の延長」を目的とした、極めて耐久性の高い塗装システムです。
雨風・紫外線・塩害・激しい温度差など過酷な腐食環境下にある鋼構造物を20年、30年以上と長期にわたってサビから守る重要な役割を果たします。

重防食塗装の歴史は日本では1970年~1980年頃から本格化したとされています。
それ以前の塗装は耐久性が低く1年~10年といった非常に短い期間で定期的に塗り替え工事が必要でした。
特に大型構造物においては、その都度発生する足場代や塗装費用といった点検・保全コストが大きな社会課題となっていました。
この問題を圧倒的な耐久性によって解決したのが「重防食塗装」です。

役割の異なる複数の塗料を幾層にも塗り重ね、強固で分厚い塗膜を形成する重防食塗装は現在、インフラやプラントなど多くの重要構造物に採用されています。
大型構造物の塗装仕様
しかし、私たちが街中でよく目にする建築物や一般的な金属製品に施されている「一般塗装(一般的な金属塗装)」と、この「重防食塗装」ではいったい何が異なるのでしょうか?

一言でいえば求められる「耐久性のスケール」が根本から異なります。
塗装前の前処理方法、使用する塗料の種類、塗装する厚さなど一般的な塗装と比べて重防食塗装はかなり特殊な仕様となっています。
まずはその全体像を比較一覧表でご紹介します。
比較項目 一般塗装 重防食塗装
素地調整(下地作り) 手工具
(ワイヤーブラシ等)
ブラスト処理
(Sa 2.5以上)
塗膜の厚み(膜厚) 約 50 ~ 100 μm 約 250 ~ 1,000 μm 以上
塗料の設計 美観・防水メイン
(1~2層)
多層構造システム
(3~5層以上)
期待耐用年数 約 3 ~ 10 年 約 20 ~ 30 年以上
主な対象物 一般建築物・工作物 橋梁・プラント構造物

一般塗装と重防食塗装の決定的な違い

一般的な塗装と「」防食塗装の最大の違いは、大きく分けて以下の3点にあります。

  • 素地調整のグレード
  • 膜厚(塗装の厚み)
  • 塗料の設計

一般塗装が「定期的なメンテナンス」を前提としているのに対し、重防食塗装は50年~100年といった長寿命の構造物を守り「メンテナンス回数を極力減らすこと」を目的としています。

寿命を大きく左右する「下地作り(素地調整)」のグレード差

素地調整(下地作り・ケレン)とは塗装前の表面に付着したサビ、黒皮(ミルスケール / 酸化被膜)、汚れなどを除去し、塗装に適した状態へ変化させる作業です。
一般的な塗装と重防食塗装はこの「規格(グレード)が根本から異なります。
【一般塗装】の簡易処理イメージ サビ・酸化被膜が残る (密着性が低く、平滑な表面) ● 一般的な素地調整(電動工具や手工具による簡易処理) 処理規格 ISO: St3 / St2 | SSPC: SSPC-SP3 / SP2 特徴 グラインダーやワイヤーブラシ等の手工具を用い、目に見える大きな サビや汚れを部分的に除去します。手軽に行える半面、鉄の表面に 固着した頑固な黒皮(ミルスケール)やミクロのサビは落とせません。 課題 下地にわずかでもサビや汚れが残ると、どんなに良い塗料を厚塗りしても 数年で内側からサビが再発し、塗膜がペリペリと剥がれる原因になります。 【重防食塗装】のブラスト処理イメージ 完全に露出した「純金属素地」 サビ・黒皮を根こそぎ除去 驚異的な「アンカー効果」 (無数の凹凸に塗料がガッチリ噛み合う) ● 重防食塗装の素地調整(ブラスト処理による完璧な処理) 処理規格 ISO: Sa3 / Sa2.5 | SSPC: SSPC-SP5 / SP10 特徴 金属の微粒子を高速で衝突させるブラスト処理により、サビや酸化被膜、 目に見えない汚れまで根こそぎ除去。完全に「純金属素地」を露出させる 最高グレードの下地作りです。 課題 「圧倒的な清浄度」と「最適な粗度」を大型鋼材へ均一に作るには、 非常に高度な熟練技術と、それを可能にする大規模な専用ブラスト設備が 絶対条件となります。
『素地調整を行う理由とは?』
下地にわずかでもサビや黒皮(ミルスケール)、油分、汚れなどが残っていれば、どれだけ良い塗料を分厚く塗っていても数年で内側から錆びて剥がれてしまいます。
重防食塗装が20年、30年と長持ちする最大の理由はこの「ブラスト処理による圧倒的な素地調整」にあります。
ブラスト処理によって表面の異物を完全にシャットアウトするだけでなく、金属の微粒子が衝突することで鉄の表面に無数の凹凸が形成されます。
この凹凸に塗料が深く入り込み、まるで楔(くさび)や錨(いかり)のようにガッチリと嚙み合って硬化する「アンカー効果」を発揮します。
簡易的な素地調整では生み出すことのできない「圧倒的な清浄度」と「驚異的な密着性」によって重防食塗装の耐久性は成り立っています。

一般塗装の5~10倍!重防食塗装の「圧倒的な膜厚」

膜厚(まくあつ)とは塗料が乾燥・硬化した厚みのことです。
一般的に「μm(マイクロメーターもしくはミクロン)」と呼ばれる単位で表記されます。
髪の毛の太さが大体50~100μmと言われており、1μm=0.001mmとなります。
一般的な塗装と重防食塗装ではこの「膜厚」が全く異なります。
【一般塗装】の膜厚イメージ 膜厚:50〜100 μm 鋼材(鉄) ● 一般塗装の膜厚特性(定期メンテナンス前提) 合計膜厚 50 〜 100 μm (0.05〜0.1mm) 特徴 主に美観の維持や、軽度の環境下での防錆を目的とした シンプルな塗装です。身近な例では「髪の毛1本分」程度の 非常に薄い保護層に留まります。 課題 紫外線や風雨で塗膜は年々摩耗していきます。この薄さでは 比較的短期間で水分や塩分が鉄素地に到達しサビを発生させます。 【重防食塗装】の膜厚イメージ 膜厚:250〜1,000 μm以上 (一般塗装の数倍〜10倍以上のバリア厚) 鋼材(鉄) ● 重防食塗装の膜厚特性(メンテナンス回数を極限まで削減) 合計膜厚 250 〜 1,000 μm以上 (0.25〜1.0mm) 特徴 一般塗装の5倍〜10倍以上にもなる、極めて肉厚なバリア層を形成。 過酷な塩害地域や港湾環境下においても、鉄構造物をサビから強力に 守り抜く、極めて高い耐久性を発揮します。 課題 塗膜を均一かつ緻密に肉厚化するため、高度な膜厚管理が求められます。 また、塗装回数や特殊な塗料の種類が多く、施工プロセスの徹底した 工程管理が必要不可欠となります。
『なぜこれほどまでに膜厚が必要なのか?』
膜厚はサビ(腐食)に対する「物理的な距離」そのものです。
塗料の種類や環境にもよりますが、塗膜は数μmずつ年々消耗していきます。
そして「水分」「酸素」、沿岸地域特有の「塩分(塩化物イオン)」が目に見えないミクロの隙間から、鉄素地に到達することで鉄の劣化が始まります。
そのため一般塗装の薄さでは、数年という比較的短期間でサビが発生する結果になってしまいます。

重防食塗装では、一般塗装の数倍~10倍以上にもなる強固なバリア層を形成することで、サビの原因となる水や酸素、塩分が鉄にたどり着く時間を物理的に何十年も引き延ばし、錆の発生を完全に遮断します。

様々な種類の塗料を塗り重ね「多層構造」の差

一般的に塗装は下塗りに防錆(サビを防ぐ)能力の高い塗料を使用、上塗りには耐候性(雨風・紫外線などの耐性)の高い塗料といった形で役割を分担し、保護する構造となっています。
一般的な塗装と重防食塗装では、塗料を塗り重ねる「回数」と「構造(システム)」が大きく異なります。
【一般塗装】の1〜2層構造 仕上げ層(上塗り) 下塗り層(プライマー) 鋼材(鉄) ● 一般塗装の構造特性(美観・軽保護) 塗装設計 下塗りと上塗りの「1〜2回塗り」が基本 特徴 日常的な紫外線や雨から表面をガードする、シンプルな構造です。 防錆能力よりも、美しい色やツヤを保つといった「美観」の維持に 重きを置いています。 課題 各層の連携による特殊な防食効果はなく、紫外線による劣化が始まると 比較的早く下地に影響が及びます。5〜10年での定期補修が必要です。 【重防食塗装】の多層防御システム 上塗り(耐候性:フッ素/ウレタン樹脂) 中塗り(密着・遮断性向上) 下塗り(高防錆エポキシ樹脂・複数回) 防食下地(犠牲防食:ジンクリッチペイント) 鋼材(鉄) ● 重防食塗装の構造特性(20〜30年超の科学的防御) 塗装設計 異なる特殊機能を持った塗料を「4〜5回」塗り重ねる 特徴 最下層の亜鉛による「犠牲防食」、中間層の「強固な肉厚バリア」、 最外殻の「超耐候性樹脂」が完全に連携。各層が役割を果たすことで 20〜30年を超える、圧倒的な長期防食システムを成立させます。 課題 この多層システムを正しく機能させるには、塗料をガッチリ密着させる 最高峰の下地処理(ブラスト)と、各層の乾燥時間(インターバル)の 厳格な施工管理が絶対に欠かせません。
『重防食塗装の多層構造が持つそれぞれの役割とは?』
重防食塗装の構造は防食下地、下塗り、中塗り、上塗りとそれぞれに異なる機能を持った塗料を塗り重ねることで、様々な環境にも対応する塗装システムとなっています。

  • 防食下地
 無機ジンクリッチペイント、有機ジンクリッチペイントなど亜鉛を含んだ特殊な塗料を使用。
 「犠牲防食」の特性によって厳しい腐食環境下にも耐える耐食性を持っています。
  • 下塗り
 エポキシ樹脂系の塗料を使用。
 耐食性が高いだけでなく、密着性、耐薬品性、耐水性も非常に優れています。
 この下塗りを複数回塗り重ね、分厚い塗膜を形成することで高い耐久性を実現させます。
  • 中塗り
 ウレタン樹脂系、フッ素樹脂系の中塗り塗料を使用。
 下塗り塗料と上塗り塗料の密着性を高め、膜厚も同時に確保します。
  • 上塗り
 ウレタン樹脂系、フッ素樹脂系の上塗り塗料を使用。
 塗装の外殻を担う上塗りは耐候性に優れており、太陽の紫外線や雨風、塩分による劣化から全体を守ります。

重防食塗装が一般塗装を遥かに凌ぐ耐久性を発揮できるのは、このように「役割が異なる塗料が力を合わせて鉄を守っているから」です。
重防食塗装で使用されるジンクリッチペイント、エポキシ樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料などにはそれぞれ異なる特徴や強みがあります。

これら各種防錆塗料の具体的な特徴、環境に応じた使い分けのポイントについては亜鉛末塗料のリーディングカンパニーである日新インダストリー株式会社様の解説コラムにて、非常に分かりやすく紹介されています。

重防食塗装で重要となる「素地調整」と「塗装管理」

重防食塗装はただブラスト処理によって素地調整を行い、様々な種類の塗料を塗り重ねて膜厚を厚くすれば良いというものではありません。
どれほど高性能な塗料を使い、どれだけ厚く塗装したとしても、施工における「厳格な数値管理」が伴っていなければ、仕様書通りの防食性能を発揮することは不可能となります。

国際規格に適合した素地調整の管理

重防食塗装において仕様書通りの圧倒的な防食性能を発揮させるための大前提となるのが、国際規格に適合した徹底的な『素地調整(下地処理)の数値管理』です。
国際規格(SSPC/ISO)の要求水準 SSPC-SP10 / Sa2.5 合格 ● 除錆度(清浄度)の厳格な数値管理 管理基準 SSPC-SP10 又は ISO Sa2.5 以上を徹底管理 解説 ブラスト処理後の鋼材表面において、目に見えるサビ・黒皮(ミル スケール)・付着物を「製品表面の95%以上」にわたって完全に除去し、 極めてクリーンな「純金属素地」を露出させるレベルの管理体制です。 表面のサビ・黒皮の除去率: 95 % 以上を完全に保証
過酷な環境下で使用される重防食塗装の素地調整(下地処理)は国際規格である「SSPC-SP10」または「ISO Sa2.5」以上となるグレードでの施工が世界基準で義務付けられています。
これは鋼材の表面に目に見えないミクロのサビや黒皮(ミルスケール)、汚れなどが残量していると、どれほど高性能・高価な重防食塗装を規定の膜厚まで厚塗りしたとしても、塗料が鉄素地に密着できなくなってしまうためです。

管理基準を満たさない不完全な素地の上に塗装を行った場合、
引き渡しの時点では強固に見えても数年以内で塗膜の内側でサビが急激に進行してしまいます。(膜下腐食)
その結果、内部から発生したサビの体積膨張によって塗膜は押し上げられ、クラック(ひび割れ)や剥離を引き起こし、構造物全体の耐久性が著しく低下する致命的なリスクを抱えることになります。

そのため、仕様書通りの耐用年数を確実に全うさせるためには感覚的な作業ではなく、規格で定められた除錆率「95%以上」を厳格にクリアしていることをデータとして証明・管理するプロセスが必要不可欠となります。

アンカーパターン(表面粗さ)の管理

徹底的な除錆(清浄度)と並び、重防食塗装の寿命を決定付ける素地調整で必要となるのが「アンカーパターン(表面粗さ)」の精密な数値管理です。
理想的なアンカーパターンの断面 均一な粗度(凹凸)が驚異の密着性を生む ● 表面粗さ(アンカーパターン)の数値管理 管理基準 ISO 8503 / 各種重防食塗装仕様書を厳守 解説 ブラスト処理によって形成される鉄表面の凹凸の深さを測定します。 粗すぎると凸部で膜厚が不足しサビの原因となり、浅すぎると塗料が 密着しません。仕様書に基づき、ミクロ単位で最適化・管理します。 理想的な表面粗さ(Rz): 40 〜 75 μm (※ジンクプライマー仕様基準)
ブラスト処理後の表面は衝突した研削材によって無数の微細な凹凸が形成されます。
この凹凸は「アンカーパターン」と呼ばれ、直接素地へ密着することとなる第一層目の塗料は最適な粗さへ管理する必要があります。

重防食塗装において第一層目に欠かせないジンクプライマー(亜鉛末塗料)の施工において、表面粗さは一般的に「Rz 40~75μm」という極めて狭い範囲での管理が要求されます。
このミクロ単位の凹凸が液体である塗料と鋼材をガッチリと噛み合わせる「アンカー効果(投錨効果)」を生み出し、驚異的な密着性を発揮します。
ブラスト加工後の表面粗さ測定
ブラスト加工後の表面
もしブラストの投射圧力や研削材の管理が不適切で、凹凸の深さが40μm未満(浅すぎる)となった場合、塗料が引っかかるための足場が足りず、重防食特有の厚く重い塗膜を支えきれなくなります。
その結果、経年劣化や外部からの衝撃、温度変化による熱伸縮に伴って、塗膜が素地からペリペリとシート状に剥がれてしまう致命的な付着不良を引き起こす可能性があります。

また逆に凹凸が75μm以上(粗すぎる)、不均一に深くなった場合にも問題があります。
鋼材の表面が荒れすぎていると凹部の奥底まで塗料が行き渡らず、微細な空気(ボイド)が残留しやすくなってしまいます。
これが後に塗膜の膨れや剥離の原因となります。
さらに、鋭く尖った鉄素地の凸部(山の頂点)付近では塗料が左右に流れてしまうため局所的な「膜厚不足」が発生し、構造物全体の防食寿命を著しく縮めてしまう致命的なリスクを抱えることになります。

だからこそ、
粗さは「ただザラザラにすれば良い」という感覚的な作業ではなく比較板(コンパレータ)による評価、レプリカテープ法(ISO 8503)を用いたミクロ単位の実測など客観的なデータによって基準値内に収まっていることを徹底して管理する体制が不可欠となります。

塗装環境の管理

完璧に仕上げたブラスト面であっても塗装する瞬間の大気環境が不適切であれば、全く意味を成しません。
重防食塗装の施工において塗膜の下にミクロの水分も閉じ込めないため「湿度85%以下」および「表面温度が露点(結露する温度)より3℃以上高いこと」の同時クリアが絶対条件となります。
鋼材表面と目に見えない結露のイメージ 鋼 材 ( 鉄 素 地 ) ⚠ 温度差が足りず微細な結露膜が発生 水分を閉じ込めると「膨れ・サビ」の起点に ● 塗装前の環境管理(湿度・露点) 管理基準 ISO 8502-4 / 各種重防食塗装仕様書を厳守 解説 塗装直前の大気環境を測定し、目に見えない結露を防ぎます。 湿気が高い状態や鋼材が冷えている状態での塗装は、 結露の発生により水分が発生します。 その上に塗装を行うと水分を密閉してしまい、将来の剥離やサビを誘発します。 必須環境条件: 湿度 85% 以下 鋼材表面温度 > 露点 + 3℃
液体である防食塗料は乾燥・硬化するまでの間、周囲の湿度や鋼材の温度から多大な影響を受けます。
特に目に見えないレベルの「ミクロの結露」は重防食塗装における最大の天敵となります。
日本の気象条件において特に注意すべきは春先や梅雨時期、冬場の朝晩における急激な温度変化です。

大気中の湿度が85%を超えている場合や鋼材の表面温度がその空間の「露点温度(大気中の水分が水滴に変わる温度)+3℃」を下回っている場合では、鉄板の表面には肉眼では見えない微細な水分子の膜(微細結露)が形成されます。
この微細な水分に気が付かないまま上からジンクプライマーなどを塗装してしまうと、塗料が鋼材と直接密着できなくなるだけでなく、塗膜の内側に水分を完全に密閉することになります。

これが、施工後わずか数ヶ月から数年で塗膜が内側から押し上げられる「ブラスター(膨れ)」を発生させ、最悪の場合は塗膜を突き破って致命的な初期発錆を引き起こす直接的な原因となります。
そのため国際的な下地処理・防食基準(ISO 8502-4など)においても、塗装直前に「大気温度」「相対湿度」「鋼材表面温度」を正確にリアルタイム計測し、計算された露点温度に対して「鋼材温度 > 露点温度 + 3℃」が確保されているデータを確認してから施工に入ることが鉄則とされています。

塗装膜厚の管理

素地調整及び塗装環境の条件をクリアした重防食塗装の防食寿命(耐久年数)は、形成された塗膜の「膜厚(塗料の厚み)」に比例します。
しかし塗料は厚く塗りすぎても乾燥時の収縮によって「ひび割れ(クラック)」や剥離を起こすため、仕様書で定められた適正範囲内に膜厚をコントロールする厳格な測定管理が必須となります。
膜厚の過不足による塗膜リスクの断面 鋼材(鉄素地) ⚠ 薄膜 (サビ貫通) ⚠ 過膜厚 (亀裂・ひび割れ) 厚すぎず薄すぎない「設計膜厚」の維持 ● 施工後の膜厚管理(適正膜厚) 管理基準 SSPC-PA2 / ISO 19840 等の国際規格を厳守 解説 電磁式膜厚計により、硬化した塗膜の厚みを正確に測定します。 指定された設計膜厚に対して統計的なルールを適用することで、 構造物全体の防食性能を一律に担保し、局所的な不良を排除します。 (※膜厚が薄いと防食寿命が縮まり、厚すぎると塗膜がひび割れます) 判定品質基準: 「80-20ルール」又は「90-10ルール」を厳格適用
膜厚管理における最大の技術的リスクは局所的な「薄膜(指定以下の薄さ)」と「過膜厚(塗りすぎ)」です。

膜厚が指定された設計値よりも薄すぎる場合、
外気や水分を遮断するバリア機能が著しく低下し、設計された耐用年数を迎える遥か前にサビが発生してしまいます。
逆に早く厚みを持たせようとして一度に大量に塗りすぎるなどにより許容値を超えた過膜厚になった場合は、
塗料が固まる(溶剤が揮発する)際の応力によって塗膜そのものに亀裂(クラック)が入ってしまい、そこから一気に雨水が侵入して防食機能を喪失します。

こうした膜厚のバラつきを客観的に合否判定するため、重防食仕様書では「80-20ルール(SSPC-PA2等)」や「90-10ルール(ISO 19840等)」といった統計的な数値基準が採用されています。

例えば国内外の重防食案件でも多く指定されるSSPC-PA2(80-20ルール)では「全体の平均値が設計膜厚の80%以上(仕様により上限120%〜150%以内)」および「どんなに局所的な単一の測定点であっても、設計膜厚の80%を下回るものは認められない」という非常に厳しい縛りがあります。

膜厚管理は職人の勘に頼る施工ではなく、適切に校正された電磁式・渦電流式膜厚計を用いて鋼構造物の各部をくまなく計測し、データとして仕様を満たしているかを厳密にジャッジする「数値の証明」が不可欠な世界です。

原田鉄工の重防食塗装について

現代の重防食塗装において「4つの国際基準」を満たすためには「職人の経験」や「職人の勘」だけでは不十分です。
もちろん経験や技術も重要ではありますが、なにより高度な測定機器を用いた客観的なデータ管理が必要不可欠となります。

原田鉄工の重防食塗装では大型構造物やプラント仕様の厳格な塗装スペックを完全にクリアするため、最先端の各種検査機器を網羅した品質管理体制を確立しています。
完成してしまえば分からなくなる素地調整や塗装だからこそ、お客様の要求仕様に対して「確実な施工品質」をデータで証明いたします。

国際基準に準拠した最新の検査器

重防食塗装の品質を証明するため、原田鉄工では様々な最新の検査器を導入しております。
【膜厚測定】
  • 未乾燥状態塗料のwet膜厚を測定するウェットゲージ
  • 乾燥膜厚を高精度で測定可能な電磁式膜厚計
【気候測定】
  • 気温や相対湿度、表面温度、露点など全てを測定できる結露計
【素地調整(粗さ)測定】
  • ブラスト後の表面粗さを正確に測定するレプリカテープとシックネスゲージ
  • 目視比較用の表面粗さ比較板(コンパレータ)
【表面洗浄度】
  • 塗装前となる表面の洗浄度を測定するダストテープ
【付着物測定】
  • 目に見えない塩分による早期剥離や発錆を防ぐためのブレスルキット(残留塩分濃度測定器)

また重防食の現場では、測定器自体の「正確性」が施工の合否を左右します。
いくら回数を重ねて測定を行いながら施工しても、測定器が不正確なら全く意味がないからです。

原田鉄工ではグローバルスタンダードであるElcometer(エルコメーター)社製など検査機器を揃え、その精度を保証するため必要となる全ての機器に対して「1年ごとのメーカー校正(校正検査)」を厳格に実施しています。

毎年メーカーの検査基準を満たした管理を行うことで、正確な測定値を保証します。
※海外製品等の一部機器においてメーカー校正は実施しているものの、国内の国家基準トレーサビリティ体系図の発行に対応していないものがございます。
書類提出の要件がある場合は事前にご相談ください。

塗装検査表の作成とデータ保管

原田鉄工では施工して終わりではなく、すべての工程データを記録した「塗装検査表」を必要に応じて作成・送付・保管しています。

【塗装検査表の主な検査項目】
  • 施工日時:日付、時間
  • 施工時の環境状況:天候、気温、湿度、露点、表面温度
  • 素地調整:圧縮空気品質、表面粗さ、表面清浄度、塩化物および塩分溶解度、目視評価
  • 塗装:塗装方法、塗装方法、Wetおよび乾燥膜厚、目視評価、MEKラブテスト(硬化度試験)
  • 塗料:使用塗料、メーカー、混合比率、希釈率、製造番号(ロット No.)、塗装色


【確実なトレーサビリティの証明】
弊社では自社で刻印機を所有しております。
各製品に固有の打刻(刻印)を行うことで、見分けのつきにくい量産品であっても、製品と検査表のデータを明確に関連付けることができます。
「どの製品が、どんなデータで施工されたか」が完全に証明できるため、全ての製品に対して確実な品質保証が可能となります。
元請企業様や各工事独自の指定フォーマット(Excel等)を支給頂ければ、その内容に沿った形での検査・記載を行います。
また指定フォーマットが無い場合でも事前の綿密な打ち合わせにより、その工事に必要となる検査項目を取りまとめた最適な検査表を弊社にて構築・作成いたします。

各工程の信頼性を担保する施工状況・検査状況の写真の撮影・提出にも完全対応しております。

塗装環境への対応

原田鉄工は完全屋内型の工場ではありますが、冷暖房や除湿機能を持たない常温乾燥型の環境となっているため、外気温・湿度の影響を完全にゼロとすることはできません。
だからこそ原田鉄工は「測定データによる徹底した塗装環境診断」を行っています。
結露計から得られる気温、相対湿度、表面温度、露点などリアルタイムの数値を国際規格(湿度85%以上は施工不可、露点+3℃以上のキープ等)に照らし合わせ、その日の塗装可否を科学的にジャッジします。

塗装環境の限界をデータで判断し、最適な条件下でのみ施工を行う。
工程や納期ではなく、塗装条件・塗装環境を最優先とすることによって、過酷な環境に耐えうる真の重防食性能をお約束できるのです。

まとめ|重防食塗装の驚異的な耐用年数を支えるもの

本ページでは過酷な環境から鋼構造物を守る「重防食塗装」において、耐用年数を延ばすためのブラスト処理の重要性や徹底した管理体制について解説してきました。


  • 重防食塗装において適切なブラスト処理によってサビや不純物を完全に除去すること。

  • 理想的なアンカーパターンを形成すること。

  • 厳格な塗装環境基準を遵守すること。

  • マイクロメートル単位(μm)の膜厚管理を行うこと。


これらを徹底して行うことで、塗膜が鋼材表面に寸分の隙もなくガッチリと密着し、水分や腐食因子の進入を極限まで遮断し続ける。

そのため重防食塗装は他の塗装を圧倒する優れた耐用年数を有しているのです。


正しい知識と国際水準を満たす厳格なデータ管理。この両輪が揃うことこそが、インフラや大型プラントの未来を守る重防食塗装の本質です。

「重防食塗装をしたいがどんな仕様にすればいいか分からない」、「厳しい腐食環境下で使用する製品を長く持たせたい」といったご要望がありましたら、お気軽にお問合せ下さい。
原田鉄工が最適な塗装プランをご提案いたします。

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(受付時間:平日 8:00〜17:00)

塗料に関するよくある質問


Q:工場の塗装環境(気温や湿度)によって、当初の納期が変動することはありますか?
A:納期の変動はあります。
弊社は完全屋内型工場ですが気温・湿度の影響を受けてしまうため、国際規格に定められた塗装不適条件(湿度85%以上など)に達した場合は、品質保証のために塗装作業を中止する「品質最優先の判断」を行うからです。
基本的には気候・気象条件なども考慮した上での納期回答をしておりますが想定を上回る悪天候が続いた場合、影響が出る可能性があります。
その際は、納期変動の予測が立った段階で早期にお客様へ状況をご連絡し、密な進捗共有および納期の再設定を行わせていただきます。

Q:本文に記載されているもの以外はどんな検査に対応できますか?
A:特定の外部検査資格を必須とするもの以外、ほぼすべての検査に社内対応可能です。
本文でご紹介した標準的な膜厚・気候・素地調整・塩分測定などのほか、弊社が現在所有していない特殊な検査器でもレンタル等で機材を手配して柔軟に対応いたします。
また特定の外部検査資格が必要となる場合では社外の専門機関へ検査を依頼し、対応することも可能です。
「この仕様書のこの検査はできるか?」というご要望があれば、まずはお気軽にお聞かせください。

Q:工程写真の撮影方法や、撮影項目(黒板の書き方など)の指定は可能ですか?
A:ご指定通りに対応可能です。
弊社は大手重工メーカー様や公共事業工事など様々な業種の工事をご依頼を頂いております。
そのため各工事の施工管理基準(工種・測点・設計値・実測値など)に合わせた撮影項目やアングル、黒板の記載内容の重要性を深く理解しております。
施工前・ブラスト後・各層の塗装中・塗装後・各種検査など、ご指定のタイミングでの確実な撮影データを整理して提出いたします。

Q:どのくらいのサイズ・重量のものまでブラスト処理や重防食塗装が可能ですか?
A:トレーラーを含む陸送が可能なサイズ、工場内設備としては最大重量10tまで幅広く対応可能です。 
弊社工場には大型構造物やプラント配管、タンクなどの大物施工を受け入れる十分な設備を整えています。
また重量については過去ラフタークレーンにて15tを超える大型製品の施工実績もございます。
図面やサイズ、重量などをお知らせいただければ、対応の可否をすぐに回答いたします。

Q:他社で施工されたものの「塗装のハゲ」や「サビの再発」など、手直しや再施工の相談にも乗ってもらえますか?
A:もちろんお任せください。
重防食塗装の早期剥離や発錆の多くは、事前の素地調整(ブラスト)不足や環境管理の甘さが原因であり、弊社のブラスト技術とデータ管理こそが最も解決を得意とする分野だからです。
現在の不具合塗膜を一度ブラストできれいに剥がし、国際基準に準拠した理想的なアンカーパターンを再形成して確実に再施工いたします。

Q:見積りをお願いしたいのですが、どのような情報を用意すればよいですか?また、回答までにどのくらいかかりますか? 
A:資料をご用意いただければ、迅速に積算して回答いたします。
基本的には以下3つの資料を頂ければ、見積りををいたします。
  1. 図面(寸法や重量などが記載されたもの)
  2. 塗装仕様書(塗料メーカーや塗料、指定膜厚が記載されたもの)
  3. 数量
また機械加工面などデリケートな箇所への養生(マスキング)にも対応しております。
事前に「養生が必要となる範囲」、「検査内容」、「提出写真や書類の有無」、「ご希望の納期」などを共有頂ければ、より正確な見積りをご提示できます。
塗装仕様や検査内容、必要書類などが未確定でお悩みの段階でも最適な仕様をご提案いたしますので、まずはお気軽にご連絡下さい。


重防食塗装でLCC(ライフサイクルコスト)を大幅に低減

広島のブラスト・塗装は原田鉄工にお任せください

「大型製缶品に重防食塗装したい」「管理基準が厳しい工事を一括で施工してほしい」
ブラストや塗装でお困りでしたら、原田鉄工へお気軽にご相談ください。

原田鉄工ではケレン作業の中でも最高グレードとされる大型ブラスト設備を2基所有しています。
タンクの内部や大型組立品といった複雑な形状にも対応可能な「エアーブラスト」にて加工を行っており、
使用する研削材を変えることにより、材質・形状・希望の仕上がりなど多くのご要望にお応えします!

また塗装設備も所有しておりますので、素地調整後4時間以内が基本とされるプライマー塗装までの時間間隔も原田鉄工なら迅速に塗装可能です。
創業より80年間、海上・海中といった厳しい環境下にも耐える重防食塗装を専門としてきました。

製品の耐久性を決定づけるのは「素地調整」と「塗装」の品質です!
・ブラスト加工によって付着物の一切ない清浄な金属素地を露出
・錆戻りや再び表面が汚染される事の無いように迅速なプライマー処理
・規定となる塗膜厚に管理しながらムラの無い均一な塗装
・施工時の環境や製品状態、塗膜厚を徹底的に検査

長期間「綺麗」で「錆びない」塗装とデータによる確かな品質保証を提供し、製品の長寿命化及びトータルコストの削減に貢献します。
製缶・ブラスト加工と塗装の事ならお任せください。
広島のブラストは原田鉄工にお任せください

厳格な品質証明・確実な重防食塗装でお悩みではありませんか?

原田鉄工では最大重量10t(実績15t超)の大型構造物やプラント配管に対し、国際規格に準拠した
「データで実証する徹底した品質管理」と耐用年数を最大限に延ばす高度なブラスト・重防食塗装を提供しています。

「厳しい仕様書に基づいた確実な検査表・写真データがほしい」「大型製品のトレーサビリティ(刻印管理)まで
一貫して任せたい」など元請企業様や発注者様の求める要求スペックを確実にクリアいたします。
仕様が未確定な段階でのご相談も大歓迎です。まずはお気軽にお問い合わせください。

※お急ぎの場合はお電話(TEL: 082-232-2445)でも受け付けております

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【ブラスト・塗装の「教科書」を無料で公開】 現在 35 記事公開中

「ISO/SSPC規格の違い」や「錆の原因と対策」など、他では手に入りにくいプロのノウハウを月刊でお届けしています。

登録は完全無料。バックナンバーでは、これまでの専門解説をいつでもお読みいただけます。
貴社の製品寿命を延ばすヒントがここにあります。ぜひ一度ご覧ください。

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用語解説

本ページで使用する専門用語の説明

  • 塩害(英語:Salt damage)
    塩害(えんがい)は海水や潮風、空気中や土壌に含まれる塩分が原因となり、金属・コンクリート構造物などのインフラや建築物に生じる被害の総称。
    塩分によって金属は腐食が促進され、急速に劣化していきます。

  • 腐食(腐蝕 英語:Corrosion)
    科学的または電気的に使用環境の中で表面から変化することで、外観や機能が損なわれる。
    腐食が進行していくことで厚さが減少する、孔が開くなどの現象が発生します。

  • ミルスケール(英語:Mil scale)
    黒皮とも呼ばれ、鋼材を製造する際に出来る表面の酸化被膜です。
    熱間圧延という製造方法では金属を高温に熱し形成するため、大気中の酸素と結合する事で黒皮になります。
    塗装を施す場合でも黒皮は密着性が悪いので、除去することが一般的です。

  • ブラスト(ショットブラスト/グリッドブラスト/サンドブラスト/1種ケレン 英語:Blast)
    高圧で圧縮した空気を研削材と呼ばれる粒と一緒に噴射し、製品に衝突させることで表面のサビ、黒皮、汚れ、塗装などを除去します。


  • 耐候性(英語:Weather resistance)
    屋外の太陽光(紫外線)、雨風、温度変化などにさらされた際、変色や劣化に耐えうる性質です。

  • 防食(Anticorrosion)
    金属材料の腐食を止める又は腐食速度を遅らせるために行う処理。
    耐食・防食・防錆と似たような言葉がありますが、耐食は金属の素材自体が腐食に耐える性能。防食・防錆は金属の腐食を防ぐ事。
    上記のような意味合いで使われることが多いです。

  • 結露(英語:Condensation)
    結露(けつろ)とは空気中の水蒸気(気体)が冷たい物体の表面で水滴となり付着する現象。
    暖かい空気が急激に冷やされることで発生します。

  • 校正(英語:Calibration)
    測定器が示す値と国家基準に繋がる正確な「基準値」を比較し、測定器の正確さ(誤差の範囲)を確認する検査のこと。
    必要に応じてズレを直す「調整」の作業とセットで行われます。


原田鉄工の技術紹介

原田鉄工公式メールマガジン_過去バックナンバー
【ブラスト加工とは?代表的な加工方法の原理とメリット・デメリット】
【ブラスト規格と素地調整・下地処理の解説|ISO・SSPC・ケレン比較】
【塗装工程で最重要となるケレンとは?作業方法と効果】
塗料の種類と選び方|耐久性・特徴を徹底比較【2026年最新版】
【金属塗装の教科書|プロが実践する高品質な仕上がりのための鉄則と手順】
大型サンドブラスト処理の技術と品質基準|SSPC・ISO規格に準拠した重防食下地処理
鉄に現れるイヤな錆|発生の原因と予防策、プロが教える確実な錆の落とし方
重防食塗装とは?一般塗装との違いや耐用年数を延ばすブラスト処理の重要性

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